目次
玉ねぎは色々と話題の多い野菜ですが、いちご並に甘いタマネギがあ
るのをご存じでしょうか?
特に淡路島産は糖度が高いようです。
多くの植物は、養分をでんぷんとして蓄えますが、たまねぎは糖の状
態で茎部に蓄えるため、いちご並の糖度7~8%が出てきます。
水にさらしたり加熱すると「甘くなる」と言われますよね!
それは、辛み成分である硫化アリルが変化するからで、水にさらせば
硫化アリルは溶け出て水側に移り、加熱すればガス化して逃げてゆ
き、身につけている糖度・甘さは残ってます。
たまねぎは色々の料理に使われていて、例えば味噌汁、カレー、焼き
飯、天ぷら、パスタ、バーベキューでその持ち味を出しオールマイテ
ィに甘みを出してくれ我々の脳や舌やお腹を満足させてくれます。
たまねぎの糖度をイチゴ並みにアップされた製造ノウハウは、複合要
因でしょうがどのような対策が一番に相当するのか、自分なりの考え
で紹介してみたいと思います。
1.たまねぎの概要
1.1 食べている所は葉
たまねぎの一枚一枚、むける部分は皮ではなく、実でも無ければ、
根元にある短い部分の茎や根でもなく、じつは葉の集合体です。
葉は全部で8枚位で両側から重なり合い内側に合わさっています。
たまねぎの食べている所は実ではなく前述よりの葉にあたります。
同じような葉を食べる野菜にレタス・キャベツ・白菜・にら・こま
つな・ちんげんさい・ほうれん草・長ネギ等があります。
2. たまねぎの糖度とは
2.1 糖度の意味
たまねぎは糖度10%を超えて、メロンの甘さに相当するたまねぎも存
在します!
糖度とはどういう意味なの甘さだけ・・・?
「糖度が高い」とは単純に甘味だけではなく、塩分や酸味も糖度値に
影響するようです。
甘味と塩分(辛味)はなぜかしら密接な関係がある気がします!
相反する性質を利用し甘味のカバーにスイカに食塩をふって食べると
きがあります。
やってみたことはないが、よく聞きましたね!
2種類の味を味蕾(みらい)で感じると、どちらか一方の味が引き立ち
ます。
(味蕾とは味覚器です。主に舌の粘膜の乳頭に分布する、花の蕾(つびみ)状の器官)
これを「対比効果」といいます。どちらか一方の味が強く、それに対
して他方の味が弱いときに起こりやすい現象です。
スイカの場合は、甘味のあるスイカと食塩を同時に味わう事で「同時
対比」が起こっています。
そのため甘味が強調されてスイカのおいしさが引き立つのです。
糖度値を決めるのにに甘味だけでなく塩分値も関係するのには驚きです。
塩分値と糖度値はある程度の比例関係になるのでしょうか?
たまねぎの甘味のもとは含硫アミノ酸という物質で糖度は8~15度あり
ます。
ちなみにイチゴの糖度の平均値は15度と高く、20度以上もありますよ!
2.2 たまねぎの糖分はオリゴ糖が豊富!
イチゴは果糖やブドウ糖に属しますが、たまねぎはオリゴ糖が豊富
で、オリゴ糖は人体に吸収されず、腸内の善玉菌のエサになる糖分
で、腸内環境を整えるのに大事な働きをして体にやさしいですね!
2.3 たまねぎの辛味成分はアリシン!
辛味の正体は硫化アリルという物質でその中のアリシンという名前の
成分がそれにあたります。
揮発性があり、目が刺激を受けて涙が出るのもアリシンが原因です。
加熱するとアリシンがアリインに変わりますが、血液サラサラ作用の
アリシンの有効作用は保持しています。
3.淡路島産のたまねぎ
引用:淡路島産直コスモス https://www.awajisanchoku.com/charm/
3.1 糖度がなぜ通常品の2倍と高いの?
通常のたまねぎの糖度はは5%前後ですが淡路島産の糖度は10%前
後有ります。
高い糖度品は15%前後になり、いちごを超える甘さがあるようです。
又々驚きべき値ですね!
なぜそんなに糖度が上がってくるのか主要因を探りましょう?
3.2 苗植えから収穫までのインターバルが長い。
通常のたまねぎは苗植えから収穫まで4ヶ月程ですが、淡路島産のたま
ねぎは6ヶ月~7ヶ月かけて丁寧に育て収穫します。
収穫までのインターバルを長く伸ばすメリットは、長く土中に滞在さ
せ栄養分・糖分を吸収させて、土中熟成をギリギリまで行います。
土壌は魚中心の魚粉ペレット有機肥料を混ぜて行われています。
3.3 圧倒的な甘さで辛味は少なく柔らかさを誇るのは何が影響しているのでしょうか?
淡路島で温暖な気候で育った、たまねぎは水分を多く含みながらも、
ぎっしり実が詰まっています。
糖分が多いということは比率的に辛味が減少する計算になるのではな
いかと考えます。
柔らかさがあり、瑞々しいのは、温暖な気候が特に影響しているよう
に思われます。
植物は特に、日当たりや環境の良いところで生育しないと健康的に育
ちませんですよね!
3.4 収穫後のたまねぎを吊り小屋で吊るし熟成
たまねぎを稲木に吊るして熟成を促し糖度分を更にアップします。
糖分が茎部に溜まっているので、茎部を上にして吊せば上から下に
糖分が均一しみわたるように考えますけど。
底部(茎部)は紐で結べる所はないです。(愚案でした)
4.稲の稲木
4.1 稲の天日干しから、たまねぎに水平展開か!
日本の稲作は縄文時代に始っていますが、その時代から稲を刈った後
に稲木に稲をかけ天日干しをしていました。
機械設備がない時代だからこそ、お天道様に頼っていたのでしょう
が、今現在は機械乾燥という便利な物があるので手間暇かけず、乾燥
したほうが効率的じゃない? と誰もが思いますが天日干しをするの
には、それなりの訳があるようです。
天日で干すことでアミノ酸と糖の含量が高くなり、稲を下にぶら下
げて干すことで稲藁に残っている養分が、じわじわ稲に落ちていき、
旨味も栄養分も増すと言われています。
感覚的な話に思えますが、天日干しと機械乾燥の米を科学的に分析し
て、天日干しの米の品質の良さを解析した論文も有るということです。
このような良い結果出ているので、天日干し処理は、ずっと現在も行
われているのではないかと思います。
稲の天日干しを先人たちはたまねぎに水平展開したのであろうか?
「甘くて美味しいたまねぎができますように」とお天道様=太陽=神
に祈願したと思われます。
5.まとめ
5.1 天日干しがより良い熟成効果有り?
たまねぎの糖度アップの要因は、天日干し・土壌の品質・肥料・気候
条件・苗を植える時期とか総合的に影響していると思われます。
その中でも私の勝手な推理は一番の糖度アップのノウハウは、天日干
しが主要因ではないかと考えます。
淡路島地域は温暖な気候で広々した平野内で日当たりも良く生産され
て天日干しには最高の場所と思います。
天気が悪い日は吊り小屋もありバックアップも完全ですね!
天日干しの吊るし方は、根側を上にして吊るしたほうが陽光により茎
トップの糖分が下に降りてきて均一にゆきわたるように考えます。
稲藁と同じ考えですが。(愚案です)
天日干しをは、先人たちが稲を稲木で天日干しをして熟成効果を出
しました。
たまねぎは、中央アジアにルーツを持っていて古代エジプト時代には
すでに貴重な栄養源となっていました。日本に入ってきたのは明治
初期で、それからたまねぎの農作生産に入りました。
収穫したたまねぎの天日干し熟成は、稲の稲木を水平展開したと思わ
れます。
昔からの確実に価値のある熟成方法を水平展開した結果であると思い
ます。
5.2 硫化アリルの物性
硫化アリルは催涙成分としても知られていて、カット時に揮発性のガ
スが出て、目にしみることがあります。
分子式はC6H10S・沸点138℃で常温では無色透明な液体であります。
5.3 旨味の演出
たまねぎは色々の物性を持っていますし、各種料理に使われ旨味をた
くさん演出してくれています。
コメント